−G大阪1-0(延長)柏レイソル−
柏が勝つと予想もハズレ。強いですね…G大阪。柏側の立場から考えると悔しいと思いますが、「力の差」という言葉が当てはまってしまう内容、G大阪の底力を見たという試合でした。
両者のコンディションなどを考慮すると、早い時間で決めたいのがG大阪ではないかと感じていた。対する柏はフランサ・李が控え、後半勝負というのが最近の定石になっていた。
だが、フタを開けてみると、立上り積極的に自分達のプレスサッカーを実践したのは柏。縦に速い攻撃からチャンスを作り決定機も作ったが、G大阪は準決勝で攻守を連発した藤ヶ谷がこの日も当たり、攻守でチームを救った。すると徐々にG大阪もパスのリズムを作れるようになっていった前半。
柏は後半頭からフランサを投入し後半13分には李を投入。後半序盤はフランサ絡みでチャンスを作り、15分にはフランサの素早いFKから古賀が決定的なヘッドを放つもまたしても藤ヶ谷の攻守。しかし20分にはG大阪が高い位置で奪って寺田のSHが菅野の攻守に阻まれるという決定機を作ると、徐々にG大阪が試合を握る展開に。後半21分には、柏は山根が負傷交代を強いられ全てのカードを使い切る。前線で運動量の少ないフランサ、そして中盤でも守備の貢献度が高い山根を欠き、柏はリズムを失っていくと、後半終盤にはG大阪が連続してチャンスを作り続けたがゴールならず。ロスタイムには逆に柏も決定機を作ったが李からフランサへのラストパスを遠藤が必死のDFで阻止し、延長に突入した。
延長に入るとG大阪が圧倒的に握る展開に。延長前半も0-0で折り返したが、延長後半頭からG大阪は播戸を投入。すると延長後半12分、高い位置で奪ったG大阪は、ルーカス→遠藤→倉田→と繋ぎ播戸がシュート。一度は阻まれるもこぼれ球に自ら詰めてネットを揺らすと、その後もG大阪が巧みに試合を運び逃げ切った。
結果的に力の差が結果となったわけだが、疲労度やコンディションに問題があるものの、G大阪の力というのを石崎監督は認めていただろう。その上で「前半に勝負を決めたいところでスタートダッシュに今日は重きを置いて戦ったが、そこで点を取れなかったのが痛かった」(監督)と振り返った。さらには勝利の方程式であるフランサ・李というカードを切った時にもチャンスを作ったがそこで取り切れず、山根の負傷で3枚目のカードを早々と使い切ってしまったことも、結果的に時間が経つにつれて柏を苦しめていった。フランサというのは本当に「諸刃の剣」だと感じる。今季でも、フランサのおかげで勝てた試合が何試合かあった。実際この天皇杯でも彼の力は大きく、この決勝にコマを進めた。ただ、柏のコンセプトにはどうしてもフィットしてなかったと言わざるを得ない。持ち味である前線からのプレスは消えてしまう。今季序盤、フランサを怪我で欠いていた柏だが、完全にフランサが復帰して先発したのは第15節のG大阪戦。この試合で勝利を収め3位に浮上した。第17節の大宮戦でも勝利したが、その後は10戦勝ちなしという試合が続き、降格争いの一角となるポジションまで順位を下げた。柏は、今季チーム3番目の公式戦6得点を挙げ、プレースキックなどでアシスト面でもかなり貢献したアレックスを戦力外とした。決定力もありスター性も人気もあるフランサを残したことは、柏サポーターとしても当然のことかもしれないが、2009年、監督も交代してどういうチームになっていくのかは未知数の部分が大きく、現時点で見えてくる部分は少ない。
さて、G大阪。強い、本当に強い。私は柏の勝利を予想したわけで、G大阪のファンではないが、それでもG大阪の勝利、西野監督や播戸のインタビュー、怪我を押して戦い続けた遠藤らの勇姿、感動した。準々決勝の名古屋戦こそ、信じられないCWCからの切り替えを見せ、内容でも圧倒したが、準決勝・決勝の戦いは、そういう科学変異的ないつも以上の力が出たというものではなく、内容的にも苦しんだ中、彼らが積み重ねてきたもの、「地力」が生んだ勝利といえるだろう。「いつ体の状態が異変を起こすか分からない状態で、なかなか切りたくても切れない。遠藤、橋本、明神しかり、まぁ最後まで引っ張ってと思っていた」(西野監督)という状況が、早く勝負を決めたかった柏とは対照的な状況を作り、序盤の柏の勢いが衰えると、疲労をも超えて落ち着きを取り戻し自分達のサッカーを展開した。柏側からすると、幾度か勝ちきれなかったポイントを振り返れるが、G大阪としては、最初の耐えるところを耐えてあとは自分達のサッカーを淡々とやり続けた。そんな中この試合、前目のポジションで先発した遠藤だったが、後半からは最近の試合のようにボランチに入った。「変わろうと思うんですけど」と遠藤は自ら申し出たそうだが、遠藤が言ってきたタイミングと、監督自身そう考えていたタイミングが合致していたという。もちろんG大阪の技術は高いが、気持ちの面でもひとつになって戦えてきたことは大きい。また、ゴールを挙げた播戸には、「今日はお前がヒーローだ」と送り出したという。采配、選手を送り出す監督としても西野監督は手腕を発揮した。播戸は病気から復帰した9月以降、ずっとゴールがなかった。ただ、彼の裏への動き出しは常に質の高いものを見せており、試合に出ては決定機を作りだしていた。そして今季の最後の最後に結果として現れた。素晴らしい。そして再び西野監督の話に戻るが、「公式戦61試合という今までない幸せなシーズンだったと思います。そういう沢山ゲームをやっていく中でチームが少しずつ高くなっていった部分もありますし、色んなチームの編成の中でも難しい部分がありましたけど、よく後半は素晴らしい戦いというか、チームのコンセプトのあった戦いが出来たと思います」と締めくくった。今季途中ではバレー、水本を失い、遠藤や播戸の戦線離脱もあった。苦しいことも多かったはずだが、如何なる時も弱音を吐かず、今何をしなくちゃいけないのか、どういう状況なのかを的確に把握し、選手を鼓舞し続け、道しるべを示し続けてきたと思う。そういう苦しいシーズン、最後の最後の試合を勝利で終えて、自然とぼやきの一言ぐらい出てきてもいいと思うが、試合が終わったその場からシーズンを振り返った時に「幸せなシーズンだった」という言葉が自然と出てくるのだから西野朗という人はよほど監督という仕事が適職なのかもしれない。
さて、今季全ての日程が終了しました。私の拙いブログ、サイトをご覧になってくださった方々、ありがとうございました<(_ _)>。いつまで続けられるかは分かりませんが、今年も時間が許す限り更新していこうと思いますのでよろしくお願いします<(_ _)>。
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両者のコンディションなどを考慮すると、早い時間で決めたいのがG大阪ではないかと感じていた。対する柏はフランサ・李が控え、後半勝負というのが最近の定石になっていた。
だが、フタを開けてみると、立上り積極的に自分達のプレスサッカーを実践したのは柏。縦に速い攻撃からチャンスを作り決定機も作ったが、G大阪は準決勝で攻守を連発した藤ヶ谷がこの日も当たり、攻守でチームを救った。すると徐々にG大阪もパスのリズムを作れるようになっていった前半。
柏は後半頭からフランサを投入し後半13分には李を投入。後半序盤はフランサ絡みでチャンスを作り、15分にはフランサの素早いFKから古賀が決定的なヘッドを放つもまたしても藤ヶ谷の攻守。しかし20分にはG大阪が高い位置で奪って寺田のSHが菅野の攻守に阻まれるという決定機を作ると、徐々にG大阪が試合を握る展開に。後半21分には、柏は山根が負傷交代を強いられ全てのカードを使い切る。前線で運動量の少ないフランサ、そして中盤でも守備の貢献度が高い山根を欠き、柏はリズムを失っていくと、後半終盤にはG大阪が連続してチャンスを作り続けたがゴールならず。ロスタイムには逆に柏も決定機を作ったが李からフランサへのラストパスを遠藤が必死のDFで阻止し、延長に突入した。
延長に入るとG大阪が圧倒的に握る展開に。延長前半も0-0で折り返したが、延長後半頭からG大阪は播戸を投入。すると延長後半12分、高い位置で奪ったG大阪は、ルーカス→遠藤→倉田→と繋ぎ播戸がシュート。一度は阻まれるもこぼれ球に自ら詰めてネットを揺らすと、その後もG大阪が巧みに試合を運び逃げ切った。
結果的に力の差が結果となったわけだが、疲労度やコンディションに問題があるものの、G大阪の力というのを石崎監督は認めていただろう。その上で「前半に勝負を決めたいところでスタートダッシュに今日は重きを置いて戦ったが、そこで点を取れなかったのが痛かった」(監督)と振り返った。さらには勝利の方程式であるフランサ・李というカードを切った時にもチャンスを作ったがそこで取り切れず、山根の負傷で3枚目のカードを早々と使い切ってしまったことも、結果的に時間が経つにつれて柏を苦しめていった。フランサというのは本当に「諸刃の剣」だと感じる。今季でも、フランサのおかげで勝てた試合が何試合かあった。実際この天皇杯でも彼の力は大きく、この決勝にコマを進めた。ただ、柏のコンセプトにはどうしてもフィットしてなかったと言わざるを得ない。持ち味である前線からのプレスは消えてしまう。今季序盤、フランサを怪我で欠いていた柏だが、完全にフランサが復帰して先発したのは第15節のG大阪戦。この試合で勝利を収め3位に浮上した。第17節の大宮戦でも勝利したが、その後は10戦勝ちなしという試合が続き、降格争いの一角となるポジションまで順位を下げた。柏は、今季チーム3番目の公式戦6得点を挙げ、プレースキックなどでアシスト面でもかなり貢献したアレックスを戦力外とした。決定力もありスター性も人気もあるフランサを残したことは、柏サポーターとしても当然のことかもしれないが、2009年、監督も交代してどういうチームになっていくのかは未知数の部分が大きく、現時点で見えてくる部分は少ない。
さて、G大阪。強い、本当に強い。私は柏の勝利を予想したわけで、G大阪のファンではないが、それでもG大阪の勝利、西野監督や播戸のインタビュー、怪我を押して戦い続けた遠藤らの勇姿、感動した。準々決勝の名古屋戦こそ、信じられないCWCからの切り替えを見せ、内容でも圧倒したが、準決勝・決勝の戦いは、そういう科学変異的ないつも以上の力が出たというものではなく、内容的にも苦しんだ中、彼らが積み重ねてきたもの、「地力」が生んだ勝利といえるだろう。「いつ体の状態が異変を起こすか分からない状態で、なかなか切りたくても切れない。遠藤、橋本、明神しかり、まぁ最後まで引っ張ってと思っていた」(西野監督)という状況が、早く勝負を決めたかった柏とは対照的な状況を作り、序盤の柏の勢いが衰えると、疲労をも超えて落ち着きを取り戻し自分達のサッカーを展開した。柏側からすると、幾度か勝ちきれなかったポイントを振り返れるが、G大阪としては、最初の耐えるところを耐えてあとは自分達のサッカーを淡々とやり続けた。そんな中この試合、前目のポジションで先発した遠藤だったが、後半からは最近の試合のようにボランチに入った。「変わろうと思うんですけど」と遠藤は自ら申し出たそうだが、遠藤が言ってきたタイミングと、監督自身そう考えていたタイミングが合致していたという。もちろんG大阪の技術は高いが、気持ちの面でもひとつになって戦えてきたことは大きい。また、ゴールを挙げた播戸には、「今日はお前がヒーローだ」と送り出したという。采配、選手を送り出す監督としても西野監督は手腕を発揮した。播戸は病気から復帰した9月以降、ずっとゴールがなかった。ただ、彼の裏への動き出しは常に質の高いものを見せており、試合に出ては決定機を作りだしていた。そして今季の最後の最後に結果として現れた。素晴らしい。そして再び西野監督の話に戻るが、「公式戦61試合という今までない幸せなシーズンだったと思います。そういう沢山ゲームをやっていく中でチームが少しずつ高くなっていった部分もありますし、色んなチームの編成の中でも難しい部分がありましたけど、よく後半は素晴らしい戦いというか、チームのコンセプトのあった戦いが出来たと思います」と締めくくった。今季途中ではバレー、水本を失い、遠藤や播戸の戦線離脱もあった。苦しいことも多かったはずだが、如何なる時も弱音を吐かず、今何をしなくちゃいけないのか、どういう状況なのかを的確に把握し、選手を鼓舞し続け、道しるべを示し続けてきたと思う。そういう苦しいシーズン、最後の最後の試合を勝利で終えて、自然とぼやきの一言ぐらい出てきてもいいと思うが、試合が終わったその場からシーズンを振り返った時に「幸せなシーズンだった」という言葉が自然と出てくるのだから西野朗という人はよほど監督という仕事が適職なのかもしれない。
さて、今季全ての日程が終了しました。私の拙いブログ、サイトをご覧になってくださった方々、ありがとうございました<(_ _)>。いつまで続けられるかは分かりませんが、今年も時間が許す限り更新していこうと思いますのでよろしくお願いします<(_ _)>。
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